厚生労働省の調査結果から、がん検診を実施している自治体は約9割と高いが、2007年度の住民受診率は2?3割と低かったことが分かった。
厚労省は受診につながる普及啓発が重要だとして、10月に懇談会を設置するなどして対策の検討に入っている。
政府のがん対策推進基本計画では2012年3月までに5大がん(胃・肺・子宮・乳・大腸)の検診受診率を50%以上にする方針。
しかし厚労省調査によると、2007年度の受診率は男性28.6%、女性22.1%と低く、このままでは目標達成は厳しい状況。
厚労省が全市町村を対象に2007年1月時点で行った調査結果で、国の指針どおり検診を行っている市町村は、胃がん・大腸がんで97.8%、子宮がんで93.9%と高く、5大がんで最も低い乳がんでも87.8%の実施率だった。
厚労省は、企業の顧客窓口で受診を呼び掛けるなどの普及啓発事業のため、来年度予算で4.8億円を要求。
また2007年10月にはタレントの山田邦子さんらを委員とする「がんに関する普及啓発懇談会」を設置した。