美人の定義
美人(びじん)とは、容貌の美しい人物をさす言葉。
もともとは人と言う漢語が、主に男性を社会的に指す言葉であったことから、古語では、女性ではない。
例えば、美しい少年は、「美少人」と呼ばれた。女性の場合は美女という言葉を用いた。
近世以降、男性の場合は美男子(びなんし)と称されることが多くなり、やがて近代に入って「美人」が専ら美女を指すようになる。
なお、未成年者に対しては、それぞれ美少年、美少女と呼ぶことが多くなっている。
文化や時代によって美人ないし美女の基準は異なる。
過去には美人(美女)の代名詞的存在がいたが、同じ地域でも時代により美人の定義は変化し、同時代であっても地域・文化圏の違いによって基準は異なる。
また、ある共同体での一般的な美人像が全ての個人に共通している訳ではない。
価値観の多様化が進んだ社会であれば美人に対する基準にも個人差がある。
美人という言葉は内面を指すこともあるが、一般には外見の判断であることが多い。
ミス・コンテストなど、美人を基準にした社会での女性の扱いについては、フェミニストなどから問題提起されることもある。
また、ジェンダーの問題とも関連する。(Wikipedia)
日本人の美人像
平安時代の美人像は、きめの細かい色白の肌、小太りで、顔形はしもぶくれ気味の丸顔であご先は丸く、引目と呼ばれる細い象眼が尊ばれた。
頭髪は長くしかも水分の多いしなやかな髪の毛が美人の条件とされているが、これは成熟した女性の証でもあった。
胸の大きさは、当時の女性の成年年齢が12歳程度が初めであったことから、むしろ妊婦などの中年的な象徴であった。
江戸時代以来、日本では色白できめ細かい肌、細面、小ぶりな口、富士額、涼しい目元、鼻筋が通り、豊かな黒髪が美人の条件とされた(浮世絵で見られる小さな目で描かれた女性は、当時の美人像と必ずしも一致しないことに注意が必要である。詳しくは美人画を参照)。
こうした美意識は、明治時代から大正時代に至るまで日本の美人像の基調となった。
井原西鶴の作品には、低い鼻を高くしてほしいと神社で無理な願いことをするとの記述があり、当時鼻の高さを好んだ傾向が伺える。また朝鮮通信使の記録には、「沿道の女性の肌はお白いをせずとも白く、若い女性の笑い声は小鳥のようである。」と国王に報告している。
関東大震災後から、パーマネントや断髪、口紅を唇全体に塗るなど、欧米の影響を受けて従来の美意識と相容れないような美容が広まった。
戦後の日本では、西洋の影響を受けて、白人に近い顔立ちが美人とされたり、健康的と考えられた小麦色の肌が美しいと思われて、一部で日焼けが流行するなどした。
また、20世紀には映画・テレビをはじめとする動画が一般化日常化するなかで、静止画的な美しさだけでなく、動的な美しさも評価されるようになった。
美人の基準も多様化しているため、美人の代名詞と言えるような女性はいなくなった。
上記の美人像とはかなり異なる顔立ちの女性であっても、美しいと見なされることがままある。
アニメの美人顔と伝統的な美人画の様式は全く異なる(特に目の描き方)が、共通点もある。
アニメや漫画でよく見られる顎が小さく、口が小さい女性像は平安時代からの名残である。
日本の漫画家・アニメーターは人物の口を小さく描くことを好む傾向がある。
目の大きさに合わすために顔のバランスを調整しているからだとされる。(Wikipedia)
美人革命
美人になります。